INTERVIEW檀 拓磨CLUB3719

アウトドアライフが信州を変える! 遊びの達人がナビゲートする信州の「底力」

まだ国内ではマウンテンバイク(以下、MTB)の姿をほとんど見ることがなかった1990年代初頭からトップ選手として世界中を転戦。
計5か国でチャンピオンとなった伝説のMTBライダー、檀拓磨さん。奥さんの千早さんとの結婚を機に蓼科高原(茅野市)山麓に居を移し、
現在は、MTBやアウトドアの魅力を発信する体験施設「CLUB3719」を主宰しています。
アスリートとして、いち旅行者として、世界のさまざまな地域で暮らしてきた檀さんは、世界各地にお気に入りの場所があるといいます。
そんな檀さんが、新たな活動のステージに信州を選んだ理由、そして、住み始めて気がついた信州の魅力とは?

アウトドアライフの楽しさや人生観を伝えたい

CLUB3719は、一言で言えば子どもから大人まで誰でも参加できるネイチャー&MTBクラブですが、MTBの技術指導というよりも、MTBを一つのきっかけとしてアウトドアライフの楽しさや人生観を伝えていくための場所だと思っています。伝説のMTBライダー檀拓磨ではなく、アウトドアの達人、いや、遊びの達人として、自然と向き合い、自然と上手に付き合う方法をナビゲートしていきたいんです。四季折々の豊かな自然が広がるこの地は、MTBだけでなく、アウトドア料理やハイキング、焚き火、釣り、山菜・キノコ狩り、雪遊びなど、1年を通じて多種多様なアウトドアが楽しめる絶好のロケーションです。CLUB3719では、子どものための「少年キャンプ」や、「ガールズキャンプ」「親子 de キャンプ」のほか、よりプライベートな「メンバーズキャンプ」など、さまざまなプランで楽しむことができるんです。

選手時代から、MTBやアウトドアに関する執筆やイベントを精力的に行ってきた檀拓磨さん。2006年に信州に移住し、これまでの活動の集大成となるCLUB3719をオープン

信州の魅力を妻にプレゼン

「どうなるかわからいけれど、彼と一緒だったら絶対楽しいし、不安はなかったです」と妻の千早さん。これが日頃のプレゼンの成果!?

レースに出場するのもときどきになり、(CLUB3719の前身である)少年キャンプの企画運営や、MTB関連のライターとしての仕事が多くなっていた頃、ちょうど彼女(千早さん)と結婚したんです。そうなると、結婚って何だろう。2人が力を合わせてずっと暮らしていくためには、どこで、何をすればいいんだろう? ということを考えるわけです。もともとアウトドアの魅力を発信していくというビジョンはあったので、そうやって考えた結果たどり着いた答えが、信州でした。

私は10代からひたすら旅をしているような暮らし方だったので、世界中に大好きな場所があるんですが、茅野のこのあたりもその一つでした。茅野には夏季トレーニングの拠点として20年以上前から通っていたんですよ。私たちはどちらも長野出身ではないですし、2人とも拠点はずっと東京だったので、仕事や交友関係など今までの積み重ねという意味では、東京にいるメリットは大きいですよ。でも、何より気に入った場所で暮らしたい、というのが大きかったんです。

CLUB3719ができるまでは茅野駅前の古民家に暮らしていたんですが、やはり古民家で冬を越すのは大変でした(笑)。布団を何枚も何枚も重ねても、顔が寒すぎて寝られなかったりして。これまでは夏しか知らなかったので、まったく知らなかった信州に出会ったというか。でも、古民家で冬を越せたことで暮らしていく自信がつきましたよ。妻は寒がりでしたし。妻を説得して連れてきたというわけではないですけれど、当初は信州の魅力を彼女に向けてプレゼンしているような日々でしたよ。茅野近辺のおすすめスポットをレポートする記事を全国誌やフリーペーパーに書いていたんですけれど、実はこれ、妻へのプレゼンがベースだったんですよ(笑)。

暮らしてみて初めて気づいたこと

水と野菜の美味しさにはびっくりしました。ちょっと山に入れば山菜や野イチゴなど美味しく食べられるものが普通にありますし。「土に近い」というか。こういうところがやっぱり信州の底力なんでしょうね。信州の人にとってはあまりにも当たり前なので、こういうことが本当の豊かさだってことを見過ごしてしまっているのかもしれないですね。CLUB3719でも、近隣の湧き水スポットを巡るサイクリングコースをご案内することがあるんですけれど、水の美味しさには皆さん驚いていますよ。あと、移住を考えている方に言っておきたいのは、信州暮らしは意外にコストがかかるということ。冬は寒いので光熱費がかかりますし、クルマ移動が多いのでその費用もかかる。家を建てるにしても都会では断熱材はそれほど必要ないですからね。移住先の決定には、どう暮らすのかというビジョンと費用。この2つが大きな要素となります。暮らしていくなかでかかるコストというのも意識しておいたほうがいいですよ。

自転車についていえば、信州はどこを走っても道がいいですし、ドライバーの方の運転もやさしいのでとっても走りやすいんです。追い抜いていくクルマが大きく迂回してくれる。あれがうれしいんですよ。自転車には最高の環境なんじゃないでしょうか。ヨーロッパには市街地に自動車乗り入れ禁止エリアを設けている街も多いですが、クルマの運転が乱暴なので、決して自転車で走りやすいわけじゃないんですよ。

近所で採れた野菜やハーブをたっぷり使った特製のピザ。ゆで卵に使っている卵は、CLUB3719で飼っている鶏のイチローさんが産んだばかりで新鮮そのものです

地域に魅力があれば、自然に人は集まってきます

山の入り口にあるアウトドア最前線基地CLUB3719。かなりの山奥にあるのかと思いきや、実は、茅野の市街地までクルマで10分以内という好アクセスな立地

長野県は観光立国なんですが、観光客、特に海外からの人たちの姿をあまり見かけないですよね。人のやさしさと安全がそろっている日本に興味を持っている海外の方は多いんですけどね。特に信州は、豊かな自然と、安心安全で美味しい食べ物があり、かなり好条件なはずなんです。

人々が観光にやって来たいと思うのは、そのエリアに観光スポットがあるかということではなく、地域全体に魅力があるかどうかが大切だと思います。地域に魅力があれば、自然に人は集まってくるものです。特定の観光スポットだけが盛り上がっていても、地域全体の魅力にはつながりません。地域全体の文化、自然、人々の営み。そこに暮らす人たちの生活を見てみたい。そういう「ナマの情報」に触れたい。そう思わせるのが、魅力的な観光地なんではないでしょうか。私もアウトドアの達人、いや、遊びの達人として、そんな信州の魅力をナビゲートしていきたいんです。

CLUB3719のアクティビティを実際に体験!

MTBはみんな一緒に
のんびり楽しめるスポーツなんです

まずは檀拓磨先生によるMTB教室です。身体のクセを一瞬で見抜き、正しいポジションをレクチャーする檀さん。まったくの初心者でも山道を楽しく走れるのは、このレッスンがあるからなんですね。

気軽に自然の恵みに触れられる。
これってすごいぜいたくですよ

キラキラと輝く新緑の中をのんびりと走ります。「これが葉サンショウ。食べるとピリッとするよ」「この木は野鳥の巣がいっぱいある野鳥のマンションだね」。一人では見過ごしてしまうような里山のさまざまな表情を檀さんがナビゲートしてくれます。

CLUB3719で育てた
ハーブを使っています

30分ほど山道を走った先にある「ひみつの池」でちょっとひと休み。檀さんはガスバーナーを取り出すと、CLUB3719自家製のハーブティを淹れてくれました。吹き抜けるさわやかな風に、BGMは鳥のさえずり。なんともぜいたくなティータイムです。

野菜はすべて季節のもの。
農園で採れたものを中心に

帰ってくるとちょうどお昼どき。千早さんと一緒に自家菜園の野菜を使った特製ピザの準備です。生地を伸ばしている間に、檀さんはピザを焼く薪窯を組み立てます。自分たちで作ったピザを、自分たちで作った薪窯で焼き上げる。これがCLUB3719スタイルの薪窯ピザ。

窓からは八ヶ岳の絶景が
眺められます

CLUB3719は、ちょっとワイルドな宿泊施設「TRAILHEAD INN」を併設しています。TRAILHEAD=「山道への入口」の名の通り、ベッドから山道までほんの数メートル。鳥のさえずりとともに目覚める、素晴らしい一日のはじまりです。

檀 拓磨
CLUB3719

伝説のMTBライダー檀拓磨さんが主宰する「信州で体感する1ランク上の休日」をテーマにした体験・宿泊施設。
誰でも参加できるアウトドア体験イベントのほか、CLUB3719のメンバーだけが参加できる「メンバーズキャンプ」では、
基本プログラムを自由にアレンジすることも可能です。
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